拝啓 日中の日ざしはまだまだきびしいものの、朝晩は清清しさを感ずる好季節となりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。
今月はまず、恒例の南杜講習会に勉強に出かけた麹屋の神谷からご報告いたします。
こんにちは。社員で麹屋の神谷です。今年も岩手県で行われる南部杜氏の講習会に行ってきました。初めて聞く方もいらっしゃると思いますが、毎年、地元や南部杜氏のみならず全国の酒蔵から酒造りの勉強のために何百人も集まっての講習会が岩手で4日間にわたって開かれているのです。で、何が講義されているかというと、「きょうかい1801号酵母について」「福島県における吟醸造り」「酒造トラブル対策」など、酒造りマニアにとってはなかなかそそられる内容でした。その中から話しをひとつ。酒造りの工程の中に火入れという作業があります。酒質を安定させるのが目的なのですが、大事なことが二つ、火落菌の殺菌とグルクアミラーゼ等の酵素の失活(働かないよう変質させること)です。で、今、注目されているのが2番目の酵素の失活です。最近の大吟醸は
香りを出すためにグルクアミラーゼを多く作る麹菌をよく使いますが、これを使用すると、今までよりも1.5〜2倍のグルクアミラーゼが出来ます。この酵素はもろみの中でブドウ糖を作るのが仕事なのですが、これが火入れによって失活しないで酒の中に残っていると、ブドウ糖をどんどんつくっていき結局甘だれという現象になります。生酒を常温においておくと味が変わってしまうのも酵素の働きです。で、酵素類を失活させるには今までよりも少し高い温度にしなくてはだめではないか、という話でした。(神谷)
お酒の美味しい季節を迎え、各種お酒の会が目白押しとなりますが、その中でも組合主催の会をご案内いたします、皆様ふるってご参加ください。

第21回静岡県地酒まつり 10月3日(金) 18:30〜20:30 
グランドホテル浜松 新館二階 「鳳中の間」 静岡県浜松市中区東陽1-3-1 
п@053-452-2112 会費7,000円
静岡県の蔵元が総集合 着席パーテイー形式 全国きき酒選手権県予選も同時開催
第13回駿河路酒メッセ 10月17日(金) 18:00〜20:00 
マナーハウスエリザベート 静岡県静岡市清水区辻1-7-1 
п@054-366-3111 会費 5,000円 
清水酒造組合の4社が秘蔵の酒を持ち寄り、きき当て会、抽選会等イベント盛りだくさんの会 全席指定完全前売り制

いずれも入場券のお求めは当社まで п@054-366-0839 FAX 054-366-0380

今月はひやおろし一斉発売日(重陽の節句 9月9日)をひかえ、純米吟醸無濾過生原酒(山田錦55% 数量限定)と純米吟醸無濾過生貯原酒(備前雄町55%)、ひやおろしのお酒二点をご案内いたします。どなた様もお見逃しなきよう。
秋冷の候、お体をおたいせつに。
平成20年9月吉日                            鈴木克昌

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