「臥龍梅」蔵便り  平成十八年水無月

拝啓 今年も新聞やテレビの気象予報図に梅雨前線が張り出す季節になりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
先月の蔵便りの末尾でもご報告いたしましたが、今年も南部杜氏協会自醸清酒鑑評会で上位入賞を果たし、先月23日に岩手県花巻市の石鳥谷中央公民館で開催された受賞式に出席してまいりました。第88回を数え、出品場数200、出品点数600という由緒ある鑑評会です。今回は第4席の岩手県知事杯でしたが、2年連続壇上で賞状を授与されたのは弊社のみですので、大変に名誉なことです。公民館に隣接した南部杜氏協会の講堂で利き酒研究会が開かれ、早朝から杜氏さんたちが詰め掛けておりました。毎度ながら、南部の杜氏さんたちの熱心さには頭が下がります。同じ敷地内には杜氏記念館も併設されておりますので、お酒好きの方は一度行ってみることをお薦めします。
さて、鑑評会と言えば独立行政法人酒類総合研究所が開催した「平成17酒造年度全国新酒鑑評会」で「臥龍梅」はめでたく金賞を受賞いたしました。花巻に旅立つ前の5月19日にホームページ上で結果が発表されて知っておりましたので、東海道新幹線と東北新幹線を乗り継いでの長旅も苦になりませんでした。こちらは日本全国の蔵元が目指す清酒業界の甲子園みたいなものです。各種鑑評会の中ではいわば「おおとり」で、これで賞を逸するとその後1年間寝覚めが悪い思いをすることになりますが、ほっといたしました。5月25日に東広島市で製造技術研究会が開催され、菅原杜氏は南部の表彰式の翌日、花巻空港から飛び立つという忙しいスケジュールとなりました。全国の吟醸酒を一堂に並べての技術研究会はここだけですので小生も毎年欠かさず出席しているのですが、1週間近く会社を留守することになるので今年は残念ながら諦めました。代わりに麹屋の神谷を勉強に出し、結果をレポートにまとめて報告させることにしました。

話は変わりますが、おめでたいことは続くもので、弊社の女性事務員で受注を担当している奥山が、5月23日に華燭の典を上げました。「臥龍梅」の樽を鏡開きする新郎新婦の晴れ姿をご覧下さい。お電話で接する機会もあろうかと存じますが、奥山あらため高橋となりましたのでよろしくお願い致します。

今月は数々の賞を頂いた大吟醸酒をご案内いたします。数に限りがございますのでどうぞお早めにお試し下さい。
初夏の候、皆々様ますますお元気で。                           敬具
平成18年6月吉日                                 鈴木克昌

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