「臥龍梅」 蔵便り  平成十七年五月神妙な面持ちできき酒する菅原杜氏

拝啓 まさに目に青葉、山ほととぎすという句を思い出させる季節となりました。皆様、今年のゴールデン・ウィークはいかがお過ごしでしたか。

さて、先月の「蔵便り」の末尾に書いたとおり、「臥龍梅」は名古屋国税局主催の鑑評会で吟醸酒部門と純米酒部門の両方で優等賞をいただきました。4月13日に開催された表彰式と「きき酒研究会」に出席してきましたので、先ずその模様をご報告いたします。場所は名古屋城のすぐ目と鼻の先、KKRホテル名古屋です。この鑑評会は純米酒について独自の品質評価基準をもうけております。「かん酒として、味の豊かさやなめらかさ及び後口のキレに重点をおいた評価を行います」とのことで、純米酒については、冷やではなく上燗できき酒して審査されます。上燗とはおおむね45〜50℃だそうです。かなり熱く感じる温度です。ちなみに昨年は一審が冷や酒で二審から燗酒で審査されましたが、今年は一審から燗酒で審査されたそうです。という訳で、写真をご覧ください。きき酒研究会でも純米酒については出品銘柄ごとに冷や酒に加えて燗酒がポットに入れて用意されております。めずらしい光景と思います。弊社でも「備前雄町」を用いた純米吟醸酒については是非とも一度お燗でお試しくださいとお薦めしてきました。高精白の生原酒にお燗をつけるのですかとびっくりされる方もおられますが、私自身、名古屋局鑑定官室長の高原先生にご指導いただいて目からうろこが落ちる思いがした時の体験から始めたものです。まあ、何が何でも燗をつけてくださいという訳ではありませんが、上質の純米酒はかなりの熱燗にも耐えるものですし、酒のタイプによってはむしろ燗上がりするということだと思います。
「臥龍梅」が大吟醸の部でグランプリをいただいた国際酒類振興会のコンクールの結果が「週刊新潮」誌のゴールデン・ウィーク号に掲載されております。ご一読ください。
次に最新ニュースをお届けします。南部杜氏協会主催の第87回自醸清酒鑑評会の結果が発表され、弊社は第2位の国税庁長官記念盃に決まりました。(残念!惜しくも1位は逸しましたが、また次の目標ができました) 詳しくは、今月末に開催予定の表彰式の模様とともに来月ご報告いたします。
今月は各種鑑評会で賞に輝いた「大吟醸40」と「大吟醸45」の新酒をご案内いたします。是非ともお試しください。
晩春の候、皆々様ますますご発展のほどお祈り申し上げます。               敬具
平成17年5月吉日                                 鈴木克昌
 

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