「臥龍梅」蔵便り   平成17年睦月

拝啓 昨年末は中越地震に続き、インドネシア・スマトラ沖地震による津波の悲報が飛び込んできました。日を追うごとにニュースで伝えられる犠牲者の数は増える一方で、まったく暗澹たる気分のお正月となってしまいました。犠牲になられた大勢の皆様のご冥福と、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、蔵の近況をご報告いたします。毎年、年末に本番の40%精米の大吟醸の酛をたて、年明けに仕込むというのが恒例となっております。いったん仕込みを中断して酛と醪の管理に専心し、いくらか作業を簡便にするわけです。とは言え、蔵人は故郷で待つ家族のもとへも帰らず、大晦日も三が日も関係なく働いてくれるわけです。経営者としてはまったく頭の下がる思いです。そんな次第で、小生も毎年正月だからといって特別なことはありません。むしろ三が日が過ぎてから一息つくような按配です。
お正月も働きづめの蔵人に代わって、弊社では会長の鈴木亀雄が孫を連れて京都の松尾大社に参拝に出かけるのを恒例の行事としております。今年も1月4日に、高校2年と中学2年になる男の子をつれて酒造祈願に行ってまいりました。「酒業繁栄札」を買い求めてまいりましたので、酒販店様には初荷のご注文と一緒に送らせていただく予定です。ところで、松尾大社はお酒の神様として有名ですが、子供たちの話を聞いていると酒造関係者の姿はほとんど見かけず、近隣の氏子さんたちを中心とする一般参詣者ばかりのようです。これもご時世でしょうか。
販売関係の話に移ります。何か人目を引く販促物品はないかと考えておりましたが、やはり幟(のぼり)が一番宣伝効果があるだろうということで、臥龍梅の幟をつくりました。ご希望の酒販店様はご注文書に「幟希望」と一筆書き添えてください。ご注文の商品と一緒に送らせていただきます。ちなみに一緒に写真に写っているのは、弊社の売り掛け担当の奥山です。お電話を取らせていただいたこともあろうかと存じますが、今後ともよろしくお願いいたします。
今月は静岡県産山田錦を用いた純米吟醸酒の袋吊り雫酒、特別本醸造の無濾過生原酒、それに富山県産五百万石を用いた純米吟醸酒の滓がらみをご案内いたします。数量限定、季節限定の商品ですのでお早めにご注文ください。

寒さのおりから、おかぜなど召しませぬように。                      敬具
平成十七年一月吉日                                鈴木克昌

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