『臥龍梅』 蔵便り   平成15年霜月

拝啓 日増しに寒気加わる時節となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

さて、近況をご報告いたします。先月、10月4日の大安吉日に杜氏以下5名の蔵人が入庫いたしました。昨年の鴨澤に替わって今年から菅原富男が杜氏を勤めます。杜氏が変わると酒も変わってしまうのではないかとご心配の向きもおいでかもしれませんが、ご安心ください。杜氏暦50年以上のキャリアに加えて南部杜氏協会技術委員長を勤めた経験もある細川万兵衛が、昨年に引き続き技術顧問として杜氏の指導にあたります。
10月7日に第1号仕込みのもと麹の洗米に着手し、15日に留め仕込みを終了しました。その間14日には市内栄松院の住職を蔵に招いてご祈祷をお願いし、醸造祈願祭をとり行いました。11月7日現在で第1号の醪は日本酒度マイナス3、アルコール度数16.2までキレてまいりました。上槽まであと一息です。
長らくお待たせいたしましたが、11月25日前後には新酒の出荷を開始する予定です。先ずは、純米吟醸袋吊り雫酒、純米吟醸無濾過生原酒、特別本醸造無濾過生原酒の三点をご案内いたします。いずれも搾りたての生原酒です。倍旧のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

ところで、この蔵便りがお手元に届く頃にはすでに衆議院選挙の投票結果が明らかになっていると思いますが、先日ひょっこりと珍しいお客様がみえました。愛媛一区から出馬中の自民党代議士で党の財政金融部会長を務める塩崎恭久氏です。TVにも出演しているのでご存知の方も多いと思いますが、将来の首相候補の一人です。


ご報告することがもう一つあります。2003年秋季全国酒類コンクールの審査結果が発表されました。「臥龍梅」は純米大吟醸の部で4位に、大吟醸の部で21位に入りました。新杜氏にはっぱをかけて次回こそはグランプリを目指す所存です。

向寒のおりから、どうぞご自愛ご専一に。                      敬具

平成15年11月吉日                              鈴木克昌

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